今の生活に満足している人達にとっては、資本主義経済は女神のように思えるかもしれません。でも資本主義経済には、たくさんの矛盾と欠点があるのです。その一部をここで紹介したいと思います。
・今日地球には、あからさまな人種差別はなくなりました。しかし人種差別がなくなったのに、どうして給料に差別があるのでしょうか? 給料に差別があると言うことは、労働力に差別があると言うことであり、それは人間に差別があると言うことではないでしょうか? と言うことは、まだ地球には人種差別があると言うことです。
奉仕社会においては、奉仕労働力に上下がありません。上下がないのは、労働力そのものである人間に差別がないからです。 差別がないから、誰でも必要な時に、必要な物を、必要な量だけタダで収得できるのです。
・資本主義経済の源流は、奴隷制度にあると言っても過言ではないでしょう。お金で労働力を買い酷使すること自体が、奴隷制度と何も変わらないからです。ただ、お金の連鎖に誤魔化されて奴隷制度が見えなくなっているだけで、人が人を売り買いしていることに変わりはないのです。
・今の社会では、自分のお金で何をしようと勝手であると言う考え方があるため、堂々と豪華なヨットを乗り回したり、自家用飛行機を乗り回したり、スポーツカーを乗り回したりする大金持ちがいるのです。でもその行為が、地球環境を汚していることに気づいている人が少ないのです。気づかないから、誰もそう言う人達を非難しません。それどころか、そういう人達を羨ましくさえ思っています。と言うことは、羨望している人達が金持ちになったら、同じことをすると言うことです。資本主義経済は、そう言う金持ちの横暴を許す、環境に無責任な経済なのです。
でも大金持ちも、いつか必ず死ぬのです。どんなに自己顕示欲を満たしても、100年後にはこの世に存在しないのです。でも、地球は存在するのです。子や孫は存在するのです。子や孫が愛おしかったら、地球(環境)を汚さないでください。自分のお金は自分のお金でないことに、気づいてください。
・増殖を続けねばならない資本主義経済は、第3・4次産業(金融業・サービス業・情報産業・娯楽産業など)を発達させるため、大量消費に拍車が掛かり地球環境の汚染が進みます。経済と環境が相容れない事が分かっていながら、止められないのが資本主義経済の矛盾であり欠点なのです。
・今日、デスクワークが主役の座を占め、実際に物を産む生産工場(現場)が脇役になっています。つまり、生産業に従事する労働者が30%で、非生産業に従事する労働者が70%を占めているのです。でも、よく考えてみてください。私達が生きるに必要なのは何でしょうか? それは〔衣・食・住〕ではありませんか? 〔衣・食・住〕はデスクワークから産まれますか?
デスクワーク(営業・販売・宣伝・金融など)は、直接物を産まない仕事です。なのに生産工場で働いている人より、デスクワークで働いている人の方が給料が高いのです。
・増殖を続けなければやっていけない資本主義経済は、人の欲望や感情をくすぐって消費を煽っています。これがどれほど人の心を汚し、地球環境を汚していることでしょうか?
・常に増殖を続けなければならない資本主義経済の体質は、実に脆弱です。平時には何兆円もの利益を生んでいた会社が、何か事が起きると、途端に何兆円もの赤字を出すのが資本主義経済なのです。
・丹精込めて育てた野菜も、赤字になれば畑で腐らせなければならないのが資本主義経済です。野菜だけではありません。全ての生産物においてそうなのです。資本主義経済においては、需要と供給のバランスが崩れれば市場に出せないのです。こんなおかしな経済に、いつまでもしがみついていて良いのでしょうか ?
ここで紹介した資本主義経済の矛盾や欠点は、氷山の一角です。探せばたくさんボロが出てくる経済です。もうそんな経済から、足を洗おうではありませんか?
この度のコロナ騒動は、経済を見直す良い転機なのです。