どのような社会になっても、3Κは敬遠したがるものです。つまり、きつい!・・汚い!・・危険!・・な職業には、誰も就きたがらないのです。では奉仕社会では、この問題をどう解決するのでしょうか?
自由を尊ぶのは、どんな社会になっても同じです。人の自由を侵すことは、決して許されないのです。職業の選択の自由も同じです。奉仕社会では、自らの労働力を無償提供するわけですから、誰でも自由に職業選択できる立場にあります。だからといって3Κに就く人がいなくては、社会は成り立ちません。そこで奉仕社会では、この問題を次の方法で解決しようと考えたのです。
1は、徴職制度です。
3Κを兵役と考え、学校出たての若者に3年間、厳しい職場で働いてもらうのです。 3年間の徴職なら、どんな厳しい仕事でも耐えられるでしょう。
2は、技術革新です。
今日の技術革新は労働時間を短縮すると同時に、きつい・汚い・危険な仕事を機械に振り向け、人間を3Κから解放しつつあります。これは今後ますます顕著なものとなり、近い将来デスクワークと何ら変わらぬ職場を提供するようになるでしょう。現在でも金に糸目をつけなければ、どんな劣悪な職場もオフィス並に変えられると言われていますが、奉仕社会ではそう言った下座から解決されるのです。
3は、人生の目的〔X〕です。
人生の目的〔X〕を知った人は、厳しい仕事をすることを厭わなくなるのです。
4は、責任感です。
人間とは不思議な生き物で、責任感を持つと嫌な仕事でもやるのです。特に社会的責任を持てば、義侠心的な思いが湧いてきて奮起するのです。消防士が火の中に飛び込むのも、警察官が凶悪犯に立ち向かうのも、責任感から生まれた義侠心の表れです。
5は、仕事の目的です。
仕事の目的を知った人は、あまり職種に拘らなくなるのです。なぜなら、仕事を単純に考えられるようになるからです。
※これについては、次の ④仕事の目的 で、詳しく説明します。
このように奉仕社会では、5つの方法によって職業選択の問題を解決したのです。